こんにちは、自問自答ファッション通信です。 今回はこちらの本を読んで服を買いに行ったお話です📖「服を作る 増補新版-モードを超えて」とても良い本でした☺️ みなさまはY'sをご存じですか?日本を代表するファッションデザイナー山本 耀司さんが立ち上げたアパレルブランドです。私ももちろん知っていましたし、お客さまにもたくさんおすすめしてきたのですが、ついに自身でも袖を通すことになりました!(感動✨)ファッション界の伝説を手のひらにひとつひとつ集めているような気分でとても楽しいです🎉 Y's[ワイズ]ブランドコンセプト ワイズは、1972年に山本耀司が手掛けた最初のブランドであり、それとともに、山本の服作りへの思想と哲学です。原点は、男性の服を女性が着るというコンセプトのもと時代に流されることのない価値観を持つ、自立した女性たちへの服作り。機能的で品位ある日常着。独自のカテゴリーの中、普遍的な価値観とユニークなパターンメイキングで形づくられるワイズのクリエイション。カッティングとシルエットに拘り、素材の風合いを生かし、着ることによって生まれる人の体と服の間にある空気感、分量感、バランスを大切に行われる服創り。1972年にデザイナー山本耀司の最初のブランドとして創設された「Y’s」は、哲学を受け継ぐ現在のアトリエチームの表現により、ブランドのアイデンティティ、機能的で質の高いプレタポルテを提案するコレクションを体現しています。 男性の服を着るというコンセプトのもと、自立した女性がテーマ。戦争でお父さまを亡くし、お母さまに育てられた耀司さんが女性の力強さを信じ表現を続けていったのが根底にあるコンセプトなのですね……!(本を読んで知りました) 私が耀司さんを大好きになった言葉たちがこちらです。↓ ーあらためてあなたが黒を操る理由は?山本:この質問には何度も答えてきたが、デザイナーとしてのキャリアをスタートしたとき、日本の女性はフランス製のとにかく身体のラインを強調するゴージャスでカラフルな服を着ていた。そんな色に飽き飽きしていたし、そんな服に身を包む女性を魅力的とは思えなかった。だから、メンズの服を女性のために、そして誰の目も汚さないように、その魅力を引き出すように、黒で作ることを決めた。なぜ女性がメンズの服を着ているとよりセクシーに見えるのか考えてみてほしい。 https://www.wwdjapan.com/articles/525048 最近の女性たちは世界中、非常にダサくなっていると思う。一日に何回も、ファストファッションで買い物するなんて、少しは疑問持てよ、と言いたい。「一着の服を選ぶってことは1つの生活を選ぶってことだぞ」って。だから俺は、そういったことに疑問を持つ女性のために作っている。 https://www.wwdjapan.com/articles/307602 モノをつくる人の役目は、今キレイとかいいものって言われているものに対して反対意見を言うことでしょ。だから壊すことじゃないですか。反抗することで最終的に社会に貢献するというのが、恰好よすぎちゃうけどアーティストの役目だと言ってまだやってるんですよ。 https://www.fashion-press.net/news/4687 そして山本耀司さんの著書「服を作る - モードを超えて」という本を読んでさらにドキドキした言葉たちです🙏↓ 作家の坂口安吾の言葉を借りれば、「それを表現しないと、死ぬしかない」というくらい追い詰められているのか、という問いかけが作家にないといい表現はできない。とてものぼせた言い方ですが、流行とかトレンドでなく、服の持つ力を自分が見せつけていかなければだめだと、勝手に感じています。 「服を作る - モードを超えて」山本耀司 僕が作りたかったのは、自立しようとしている女の人たちを応援するような労働着。 「服を作る - モードを超えて」山本耀司 ファッションというのは物書きでさえ書けない、言葉にできないものを形にする最先端の表現だと思っています。だからどんなに知性があってもファッションをばかにしている人は信用できない。たとえ評論家や建築家であってもです。着ている服でその人が本物かどうかわかります。 「服を作る - モードを超えて」山本耀司 脳天がヒリヒリと痺れるようなエピソードが満載ですね!さてさて、ここまで読んだところでやっと買い物に出かけます🚶‍♀️服を買う前にデザイナーの言葉をここまで読み込むのは、実は私にとっても初めての経験です。(「自問自答ファッション」として、かなり深い体験ができたと思っています。)やってきたのは新宿伊勢丹、4階にヨウジヤマモトとワイズがあります。(というか新宿伊勢丹4階の破壊力がすごい) https://www.mistore.jp/store/shinjuku/shops/mainfloor4.html ヨウジヤマモトの服もチャレンジしてみたのですが、私には大人っぽすぎたので、今回はワイズへ✨HPで予め調べておいた服を試着させていただきました。 最初に着てみたのは、こちらのワンピース!あまりのかっこよさにうっとり惚れ惚れでした。生地がツルッツルで気持ちいい!まるで服を着ていないみたいなノーストレス。歩いた時のシルエットがこれまた美しい…!ちょっと見慣れないくらいにかっこいい自分に「おぉぉ」と声が出ました。デザインは反骨心に溢れているのですが、着心地が天国でした。(キュプラ100%という私には少しデリケートな素材のため、今回は見送りました。) https://theshopyohjiyamamoto.jp/shop/g/gYQ-D05-229-2-01/ https://theshopyohjiyamamoto.jp/shop/g/gYQ-D05-229-2-01/ そして実際に購入したのはこちらです!↓ https://theshopyohjiyamamoto.jp/shop/g/gYG-D05-900-3-01/ https://theshopyohjiyamamoto.jp/shop/g/gYG-D05-900-3-01/ ベージュの方が形が分かりやすかったので載せておきます↓ https://theshopyohjiyamamoto.jp/shop/g/gYG-D05-900-1-01/ ふふふふ…「なんの変哲もない、黒のロングシャツワンピースだなぁ」とみなさま思ったことでしょう…!実は私、買い物当日同じような「黒の半袖ロングシャツ」を事前に10ブランド以上着ていたのです!!(もちろんワイズへの感動を膨らませるため&自分が後悔しないためです)1万円程度のものから〜10万円くらいのものまで、たくさん着て回りました。1日のうちに様々なブランドを着ると「Y’s」がいかに丁寧なものづくりをしているのかが分かります。着心地、触り心地、落ち感、軽さ、袖丈、着丈、ボタンの位置、ボタンの躾、パーフェクト!!!!!!パーフェクトなんです(泣いてる)何ブランドか試着して「これいいかな」と思うものも、2万円くらいのお洋服だと裾の始末やボタンホールの甘さが見えてしまって、「これは私が100日着るのに耐えられないのでは…」という懸念があったのです。そして、もちろんコンセプトは知っていたのですが、実際に着てみると驚きがありました。ボボボボ、ボタンが逆っ!シャツやコートの作りでボタンはメンズとレディースでは左右逆についています。腕を通した時、いつも着ているレディースのボタンと逆の作りになっていて「男性の服を着る」というコンセプトを思い出して感動しました。(全ての服の仕様がそうなのかは分からなかったのですが…)山本耀司さんの「一着の服を選ぶってことは1つの生活を選ぶってこと」という言葉を噛み締めながら、今回はこの制服で生きていこうと思います! 🍰 おまけ 🍰 最近の買い物に対して、つくづく私は、復讐をしているのだと思います。長年ファッションという仕事に身を置きながら、ギャルソンもヨウジもシャネルもGUCCIも着てこなかった、逃げていた自分に対しての復讐です。20代の私は欲深くありながらも目の前の欲から上手に目を逸らし「なあなあ」と服を着ていました。ファッションを心から愛しつつも、自分の自信のなさから「本物」を注意深く避けていたのです。それらを着るともう元の「なあなあ」に戻れなくなる気がしていたのです。「一着の服を選ぶってことは1つの生活を選ぶこと」そう、選ぶことに自信がなかったのですね。今の私が服を買うのは、その憤りを鎮火していく〝自分への復讐劇〟なのです。復讐というと悪い意味を思い浮かべるかもしれませんが、あくまで優雅で真剣な儀式のようなものです。音楽が好きな人が、大好きなミュージシャンの新譜を配信初日に、正座をしながら聴くように映画が好きな人が、大好きな監督の作品を公開初日に映画館で瞬きもせず見るように甘いものが好きな人が、老舗和菓子屋さんの季節のお茶菓子を買って、良いお茶を丁寧にいれて、わくわくと食べるように 私も喜びと共に真摯にファッションに向き合っています。「優雅な生活が最高の復讐である」という言葉があるように、優雅に自分へ復讐していきたいと思っています☕️ \コメント・フォロー・twitterでのおすすめ本当にうれしいです🙇‍♀️/ 📖自問自答ファッション通信note🐥twitter📷instagram👗自問自答ファッション通信HP \ とっておきのお買い物術を動画で紹介しています🛍 / https://www.youtube.com/watch?v=SZ7hilqb8Gw \スタイリストあきやの全持ち物紹介しております/ \おすすめ記事はこちらから/